見守りサービスを選ぶ際、意外と見落とされがちなのが「実家が賃貸か持ち家か」という条件です。住まいの形態によって、導入しやすいサービスのタイプが変わってきます。
賃貸で気をつけたいポイント
賃貸住宅の場合、壁に穴を開けたり配線を通したりする工事が必要なタイプは、事前に管理会社や大家への確認が必要になることがあります。「工事不要」とうたわれている機器でも、両面テープでの設置や壁への軽微な穴あけを伴う場合があり、壁紙を傷めて退去時に原状回復費用を請求される可能性もゼロではありません。剥がしやすい養生テープを使う、家具の上に置くだけで済む据え置き型を選ぶといった工夫に加えて、契約書や管理規約に「原状回復義務」や「設備の追加に関する取り決め」がどう書かれているかを確認し、不明な点があれば購入前に管理会社へ一言伝えておくと、退去時のトラブルを避けられます。まずは工事不要のタイプから検討するのが無難です。

- コンセントに挟むだけの電力使用量検知型
- 置くだけで使えるセンサー型・カメラ型
- 本人が身につけるスマートウォッチ型(住居側の工事が一切不要)
持ち家・集合住宅なら選択肢が広がる
持ち家であれば、原状回復を気にする必要がない分、選択肢は広がります。複数の部屋にセンサーを設置する、配線が必要な本格的なホームセキュリティ寄りのサービスを検討するといった、より網羅的な見守り体制を組みやすくなります。ただし分譲マンションの場合は個人の持ち家であっても、共用部分に関わる工事や外壁・窓に機器を取り付けるタイプのサービスは管理組合の規約に触れることがあるため注意が必要です。専有部分の中で完結する機器であれば基本的に問題ないことが多いですが、少しでも共用部分に影響しそうな設置を検討する場合は、事前に管理組合や管理会社へ確認しておくと安心です。また鉄筋コンクリート造のマンションは壁や床が電波を通しにくく通信が不安定になりやすい一方、戸建てはWi-Fiルーターの設置場所次第で電波が届きにくい部屋が生まれやすいという、住まいの構造ごとに異なる通信環境の課題もあります。Wi-Fi中継機の追加やモバイル回線タイプへの切り替えなど、通信環境を補強する対策もあわせて検討しておくとよいでしょう。
迷ったときの考え方
持ち家であっても、最初から大がかりな導入をする必要はありません。まずは工事不要のタイプで様子を見て、必要に応じて機器を増やしたり、より本格的なサービスに切り替えたりする段階的な進め方のほうが、本人の負担も少なく済みます。
工事不要とうたう製品でも、Wi-Fi設定やアプリ連携など初期設定に手間取ることがあるため、自分たちでの設置が不安な場合は、有料の設置代行サービスを提供しているメーカーの利用も、離れて暮らしていて頻繁に訪問できない場合は検討してみるとよいでしょう。

将来的な住み替えの可能性も考慮する
スマートウォッチ型やモバイル回線内蔵型のGPS端末などは、住居に依存しない見守り手段として、こうしたケースにも対応しやすいタイプです。契約更新のタイミングで住み替えを検討する家庭もあるため、見守り機器の導入もこうした生活の節目に合わせて考えると、無駄のない計画を立てやすくなります。次の記事では、ここまで紹介してきた各タイプを踏まえて、実際に比較検討する際のチェックリストをまとめます。


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